お葬儀コラム
身内が亡くなったらすること③
前回、前々回に引き続き、”もしものとき”の流れをご紹介します。
・死亡診断書・死体検案書の発行
・葬儀社への連絡
・家族や親族への連絡
・死亡届・埋火葬許可申請の提出
・お葬式の準備
・お通夜、葬儀・告別式
・葬儀費用の支払い
今回の記事内容
・初七日法要
・四十九日法要
・公的な手続き
初七日法要
初七日法要とは、故人様がなくなってから三途の川に辿り着くまでの期間と考えられる、七日目に故人様の冥福を祈るために執り行われるものです。
ただし、仏教の中でも浄土真宗では亡くなってすぐに極楽浄土にたどり着くと考えられているため、初七日に法要をする必要はないと考えられています。
本来であれば、七日目におこなう「初七日法要」ですが、日付通りで執り行えない場合や、施主や参列者の予定を考慮し、近年では火葬後に法要を済ませる「繰り上げ法要」という、初七日法要を葬儀と一緒に執り行うことも増えてきました。
四十九日法要
仏教では、死後49日間は魂が成仏しないと考えられています。四十九日法要は、故人様が無事に成仏できることを願い、親族や故人様と親しかった友人などを招いて行われる法要です。
法要後、魂は浄土へ旅立つとされ、遺族は通常の生活に戻ることから「忌明け法要」とも呼ばれています。
現在では、一周忌から十三回忌までの法要をし、その後三十回忌を行うのが一般的となっています。
公的な手続き
市区町村役場で行う手続き
葬儀・告別式が終わると、さまざまな手続きを行います。期限が短いものもあるため、注意して手続きを行いましょう。
[速やかに]
シルバーパスの返却
[5日以内]
健康保険・厚生年金保険の被保険者資格喪失届の提出
(会社員は会社に健康保険証を返却する)
[10日以内]
厚生年金の受給停止(年金受給者死亡届を提出する)
[14日以内]
国民健康保険の資格喪失届の提出
後期高齢者医療の資格喪失届の提出
介護保険の資格喪失届の提出
国民年金の受給停止
住民票の世帯主変更届、児童扶養手当認定請求
[1カ月以内]
雇用保険受給資格者証の返還
[その他]
復氏届(婚姻または養子縁組によって氏を改めた人が以前の氏に戻す手続き)
姻族関係終了届
「埋葬費」・「葬祭費」としてお葬式にかかる費用の一部が給付される仕組みもありますので、ぜひあわせてご確認ください
公共サービスや免許等の手続き
・運転免許証返納届の提出(所管の警察署)
・パスポート(各都道府県庁の旅券課窓口)
・電気、ガス、水道、NHK、インターネットなどの名義変更または利用停止
・電話の継承または解約
・賃貸住宅の解約
・子の氏変更許可申請(家庭裁判所)
・死亡退職届、死亡退職金・最終給与の受け取り(勤務先)
財産、相続、年金等の手続き
・相続財産の把握(預貯金、有価証券、不動産、生命保険、入院保険など)
・借金の相続(家庭裁判所、相続放棄の手続きは3カ月以内)
・相続人の確定
・遺言書の検認(家庭裁判所。遺言書が家庭裁判所でない場合)
[相続確定後]
預金、株式等の名義変更
クレジットカードの解約
[相続確定後~相続税申告までに]
不動産の名義変更登記
[3カ月以内]
遺産分割協議、相続放棄
[4カ月以内]
所得税準確定申告・納税(故人様が自営業または年収2,000万以上の給与所得者の場合)
[10カ月以内]
相続税の申告(遺産総額3,000万円+600万円×法定相続人の数を超える場合)
[2年以内]
高額医療費の請求
埋葬料の請求(市区町村や教会けんぽ事務所など。死亡届と同時手続が一般的)
[3年以内]
生命保険金の請求
[原則5年以内]
遺族年金の受給申請
遺言書・相続に関して詳しい内容はこちら
身内が亡くなった際に行わなければならないことはたくさんあり、また期日が決められているものもあり大変です。
事前にどの保険に入っているのか、年金について、加入しているサービスなどを近親者が把握しておくとスムーズに手続きも行うことができますので、エンディングノートに記しておくか、日頃からの話し合いをされてみてはいかがでしょうか。