お葬儀コラム
以前、コラム内にてお話した「コロナ禍における葬儀の変化」記事掲載時期から半年が経とうとしています。日本は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の繰り返しの発令などにより、ありとあらゆる行動に自粛や制限がかかったままでいます。葬儀社は国や各自治体の感染症対策に準じ、安全かつ安心な葬儀運営を行っています。葬儀内容も日常生活同様に3密を避け・感染対策を万全にした新しい葬儀様式が定着しました。
人が多数集まることが避けられる中で「葬儀はどんな風に行ったらいいのだろう?」や「親戚や友人はどこまでを呼んでもいいのか?」「参列は断ったほうがいいのか?」など、実際に問合せの中で、コロナ禍での葬儀についての相談は急増しています。その中でも「親族や友人はどこまで葬儀の案内をすれば良いか?」という点に絞って今回はお話します。ぜひ参考にしていただければと思います。
親族や友人はどこまで葬儀の案内をすれば良いか?
親族の場合で多いのは、2親等以内・故人や喪主のお孫さん、生前の交流の深かった親族に案内したうえで、長距離移動を要する親族には遠慮してもらう。要は県内に住んでいる親族のみで行うなど、地域で判断するケースが多くなっています。ただし大切な家族や親族の葬儀に参加できない方の落胆や悲しみを十分に配慮した案内の仕方をすることに留意しましょう。
友人や一般の参列者の場合
本来、葬儀は親交の深い知人や友人・近隣の方へ葬儀の案内をするのは当たり前です。家族葬が普及はじめた時でも、葬儀の案内はしておいて、参列するか否かは相手にゆだねていました。しかし新型コロナウィルスのまん延下では、葬儀の連絡はおろか訃報の連絡も避けるご家族も多くなってきました。感染の恐怖や不安を考えた配慮であると思いますが、縁の強い方々に訃報や葬儀の報せをしないことは失礼にあたります。
以前のコラム内でもお話ししたように、実際に足を運んでの参列を遠慮いただいた親族やご友人の方でもオンライン葬儀を利用すれば、リモートで参列してもらうことが可能です。
ZOOMなどのアプリを利用し実際の葬儀をライブ配信・視聴でき、職場や自宅からの参列が可能です。双方の会話も可能ですので、お悔やみのあいさつや親族間の会話などもできます。また香典や生花・弔電も申し込みすることができます。
オンライン葬儀は本来葬儀に参列してほしい方への安全で安心なお別れの場所を提供する大切な案内です。オンライン葬儀の案内が相手に失礼に当たるといった考えは間違いです。案内を送る側はこのような状況下での最良の葬儀形式と認識し、案内を受け取る側は、当家の最良の配慮として受け止め、必ずリモートでの参列をしましょう。
コロナ禍により、葬儀事情はまだ変化を起こすかもしれませんし、元通りに戻るかもしれません。大切なのは周りの流行に流されず、本来の葬儀のあり方を大切に、最愛の人を想いしっかりお見送りすることです。